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2025年05月14日
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オカ研の文化祭

2009年10月12日
「やーん、夜維斗こっわーい」
 にこにこと笑いながら楽しそうに、里佳は言う。里佳の周りにいた女子生徒たちが驚きの表情を浮かべている。
「本当に、里佳すごいわね……」
「うん、メイクとか本格的だし」
「衣装とかもよく用意したわねー」
「ああ、これ夜維斗にやらせたのよ」
 その里佳の言葉に、女子生徒たちは一斉に「え?!」と声を上げる。そして、彼女たちはパチパチと瞬きをして、夜維斗を見つめた。そして、夜維斗は
「………………帰りたい」
 長い髪のカツラをつけ、頬は青白くして、白い浴衣を着ている姿はまさに『お化け屋敷の幽霊』そのものであった。本人の表情は暗く、さらに幽霊らしさを際立てている。
「朱月が着るって聞いたから作っただけだ。俺が自分で作って着るか」
「ま、着ちゃったからこっちのもんね。しっかし、夜維斗似合うわねー」
 あっはっはと笑う里佳を見て、夜維斗は再びため息を吐く。
 文化祭当日、無理やり里佳と光貴によって学校に来ることになってしまった夜維斗は、そのまま無理やり衣装に着替えさせられ、メイクをさせられ、幽霊へとなってしまい、テンションは落ちる一方である。
「里佳ー、吸血鬼こんなでどうだー?」
 そんな声と共に、教室に入ってきた光貴を見てクラスにいた女子生徒たちは小さな黄色い声を上げた。その姿は絵本から出てきたような『吸血鬼』だった。
「光貴くんかっこいい!」
「すごい、本物みたいだよ!」
「やっぱりしゅげっちゃんは吸血鬼ね! 最高に似合ってるわ!」
 女子生徒たちと里佳は夜維斗のもとから光貴のもとに駆け寄った。
「そこまで言われると照れるなあ」
「いやいや、本当に! 本気でシンデレラサイズね!」
「なんだ……なーんか微妙だなあ。吸血鬼が似合うって」
 苦笑いを浮かべる光貴が視線を変えると、そこには俯いた女の幽霊がいた。
「ひっ?!」
「……朱月」
 低い声で名を呼ばれ、光貴はすぐ女の幽霊に背を向け、里佳に尋ねた。
「り、里佳……あれは……っ」
「しゅげっちゃんいいリアクションありがとう。あれ、夜維斗よ」
「月読?! あれが?!」
「朱月」
 光貴が叫ぶと、後ろから声がした。先ほどよりも低く、怒りに震えていた。
「……どういうつもりだ……これは……」
 二年一組の教室から、その場にいた女子生徒たちと涙目の吸血鬼の叫び声が響いたのは言うまでもない。ちなみに、その場で里佳だけは大笑いをしていた。










こんな感じで文化祭(予定)
とりあえず幽霊→月読・吸血鬼→朱月・裏方→里佳です。里佳は時々幽霊だったりをするけど、マジになるから周りに止められました(笑)
月読は女装が似合います。これ基本設定☆
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