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2025年05月14日
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霊感少女と霊感少年

2010年08月11日

「なあ、真月凛って知ってる?」

光貴が尋ねると、里佳が「ああ」と聞き覚えのある様子で頷いた。

「最近テレビによく出る子でしょ? 霊感少女って」
「その子がさ、姉貴の友達の親戚らしくって、オカ研の話をその子にしたら興味あるらしいんだよ」
「まじ?!」
「で、そのうちオカ研に遊びに行きたいって」
「すっごい! 光里さんに本っ当に感謝ね!!」

里佳は楽しそうにぴょんぴょんと跳ねながら、光貴に抱きついた。抱きつかれた光貴は顔を赤らめている。
そんな二人の会話を、夜維斗は興味なさげに聞いていた。


「あなた、みえるのね」

帰り道、夜維斗は突然少女にそう言われた。
その場から浮いているような存在感のある少女は、少し青が入っている黒い瞳で夜維斗を見つめている。黒く長い髪は風で少しなびいている。

「……見える?」

目の前の少女は、死んでいない。夜維斗の目には少女が生きていることがはっきりとわかっているのだが、何か違和感を覚えていた。

「そう。いろんな、普通の人にはみえないモノ、が」
「……お前、何者だ」
「わたし、は」

青が揺れる。夜維斗は少し、背中に冷たいものを感じていた。

「わたしは、まつき」
「……まつき?」
「真の月で、まつき。あなたは、ツキヨミヤイト?」

名前を言い当てられて、夜維斗はびくりと震えた。少女はその時初めて、笑みを浮かべた。

「あなたに会えて、よかった」
「……どうして、俺の名を……」
「みんな、言ってたから」

ふわりと穏やかに笑う少女は、そのまま夜維斗に背を向けてその場から去った。夜維斗は、しばらく呆然とその場に立ち尽くしていた。









謎少女登場!(仮)
出したいけど、これ……オカ研のノリじゃない(笑)
もっと軽い感じがいいよね! 私もそう思う!!←
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